静岡新聞購読のご案内
出版物のご案内
2009/01/07 10:15更新
●サイトマップ ●検索
ログアウト

社会
スポーツ
経済
政治
国際
動画ニュース
47news
47club
社会
政治・経済
文化・芸術
スポーツ
地域ニュース
浜松・西部
中部
東部
動画ニュース
※ プレイヤ-をお持ちでない方は、ここからダウンロ-ドして下さい。
Windows Media 225k
西部
晴れのち曇り
中部
晴れのち曇り
東部
晴れのち曇り

伊豆
晴れのち曇り
東京株式4日終値
<225種>13293円22銭
東京外国為替市場4日
17時現在
102円30銭-33銭
【寄稿・わが至福の時】ヒマラヤ・トレッキング(上)【環境・自然】アマゾンの自然「繁栄」の犠牲に ブラ ・・・[記事全文]
  県内大学をナビゲート。業績、人物、話題などを紹介
 ホーム > 特集 > やっぱり先生…県内教育現場から > やっぱり先生
やっぱり先生

【社説】総合学習論議の前に どう解消するのか先生たちの多忙感

2005/06/26

 総合学習をめぐる保護者と教師との間の意識乖離(かいり)が全国調査で明るみになったが、その背景は教師たちの多忙感であることは疑う余地がない。
 新学習指導要領の導入に伴う教科量の削減と、その穴を埋めるべく従来にも増しての指導力アップのプレッシャーが背景にある。
 多忙感を解消しない限り、総合学習は所期の成果を上げられないばかりか、肝心の基礎・基本教育まで影響してしまうことは疑うべくもない。
 今こそ、教育現場も教育行政も多忙感解消に真剣に取り組むべきである。


力量不足だけで説明できぬ
 教師の多忙感は、教育制度がいじられるたびに増高してきているのに、なぜかその対策は後回しにされ、先送りされてきた。
 多忙感が教師個人によって程度に差があることと、教師個人の指導力や学級経営能力の差による、と行政も教師たちも考えてきたからだろう。
 学校関係者の間から「いたずらに忙しがっている教師もいる」などというびっくりするような声も聞かれる。
 教育界というところは、自分だけは違う、指導力が備わっていないために多忙感にさいなまれるのは自分ではないとみんなが思っている。不思議なところだ。
 多忙で何かがやれない、結果が出せない、と言うのは面子にかかわるのか、敗北感につながると考えるからだろうか。
 能力がなければ、指導の成果も子どもたちの理解進度も上がらない。その教師は多忙感に脅かされ続けることになる。当然だ。
 しかし、現状はもうそんな教師個人の力量不足だけで説明し切れない状況にある。そのことをしっかり受けとめる必要がある。


業務の整理・精選こそ急務
 学校も教師も、子どもの家庭とのつながりや地域社会との絡みの中で連携の必要が叫ばれ、それをこなすためにさまざまに委員会などが作られている。部活指導などもある。校内の校務分掌は増えに増えている。
 それだけではない。教師たちは研修会や講習会にいや応なく引っぱり込まれている。研修会の独り歩きだといってもいいほどだ。
 その結果をいちいち報告書にして提出しなければならないし、発表しなければならないこともしばしばである。指導力や学級経営力が養われるどころか、かえって本務が滞ってしまう。いうなれば“研修倒れ”である。
 多忙化の原因を正しく把握してその要因を取り除いたり業務を整理・精選して組織の簡素化を進めることを急ぐ必要がある。学校や教師が、地域社会や家庭との関係で、引き受けられることとそうでないことを区別することだ。


教師も児童らも爆発寸前だ
 今度の総合学習に関する全国調査で教師、特に中学校教師の多くが否定的だったのは、総合学習そのものを否定したのではない。
 現状ではやれない。やっても成果を上げられない。効果を約束できない。そう言っているのだ。
 自ら学ぶ意欲を高め、考える力を養ってくれる総合学習は、教育が本来めざすものであり、文部科学省が提唱している「生きる力」の根幹を培う学習である。
 中学校教師の多くが総合学習に対して大きな「負担感」を訴えているのは、目の前に「高校受験」「就職指導」などという重たい任務があり、ゆったりとした時間を総合学習に割く気分的ゆとりなどないからだろう。
 社会全体は学力偏重を否定する流れになってきたが、現実に親たちは学力重視から脱していない。幻想とは薄々気づきながらも、学歴主義の淵から這い出せない。それが教師たちに一層多忙感を抱かせている。
 教師たちを多忙感の臨界点に追いやったままであることは、同時に子どもたちを爆発寸前に追い込んでいることである。
 児童、生徒の凶悪事件の突発はそのことを示している。
 教師といえども生身の存在である。張り切ったゴム紐は切れるか弾力喪失かの運命だ。
 文科省はまず何より教育現場の実態を知ることに汗を流すことから始めるべきである。

バックナンバー
著作権について プライバシーポリシー リンクポリシー携帯サイトについてバナー広告についてRSSについて
静岡新聞社・静岡放送オフィシャルサイトに関するお問い合わせ、ご意見などは、 webmaster@shizuokaonline.com まで。
All rights reserved by The Shizuoka Shimbun and Shizuoka Broadcasting System.
shizuokaonline.com に掲載の記事・写真および図版の無断転載を禁じます。