首長選の候補者も公約集(ローカルマニフェスト)を配布できるようにする改正公職選挙法が21日、成立したことで、統一地方選で行われる静岡、浜松両政令市長選(3月25日告示)に名乗りを上げている各立候補予定者は、「政策本位の選挙」に向けて、前哨戦を本格化させることになりそうだ。 静岡市長選への出馬を表明している現職の小嶋善吉(59)、元民主党参院議員の海野徹(57)両氏の政治団体は既に、重点施策や実現のための手法などを具体的に掲げたマニフェストの「素案」を作成し、政治活動の一環として、後援会関係者などに配布している。 「有権者に考えを伝えやすくなる。その意味では一歩前進」。小嶋氏は、ローカルマニフェストの解禁を評価しながらも、「ただ、政策や財源、数値目標などを詳細に掲載するには(改正公選法で配布が認められるマニフェストは)スペースが小さ過ぎる。単にスローガンを並べるだけではマニフェストの意味がない」と今後の課題を指摘する。 海野氏は「有権者に政策を訴え、政策論を中心にした選挙が展開できる。(ローカルマニフェストの解禁は)大歓迎だ」と感想を述べた。 清水区の主婦(50)は「政策や将来像がはっきりと見えるようになれば、私たちも自分の一票に責任を持って投票するようになると思う。だからこそ、内容は分かりやすく明確にしてほしい」と注文を付けた。 浜松市長選への立候補を予定している三氏も配布を決定、または検討している。 昨年末の出馬会見でマニフェストの作成を表明したのは前衆院議員の鈴木康友氏(49)。1月末に政策の骨子、2月に素案を段階的に発表する“戦術”を取り、幅広く市民の意見を募って、3月中旬に成案を発表する。 現職で三選を目指す北脇保之氏(55)は、鈴木氏がマニフェスト作成を明言したその日、自らも作成、公表していく考えを示した。 浜松民主商工会事務局長の高林順氏(56)も作成を検討している。 浜松市内の団体職員の男性(60)は「経済界の動向や一部政党の動きが表面化しているが、立候補予定者の具体的な政策が見えてこない。政令市のビジョンや生活にかかわる事柄を、分かりやすい用語や数値で示してほしい」と話した。 |