静岡市選管は市内の音訳ボランティアと協力し、4月の統一地方選で、選挙公報を基にして候補者の経歴や政見を視覚障害者に紹介する音訳テープを作成し、希望者に配布する。同選管によると、県内では唯一の取り組みという。 公職選挙法では、選挙公報には候補者から申請があった掲載文を原文のまま掲載することと定められ、選管が選挙公報を録音テープ、点字により発行することは認められていない。このため、ボランティアや福祉団体任せになっていたが、同市では平成17年の知事選後、ボランティアもテープ作成をやめていた。 市選管は約200本のテープを用意し、候補者に音訳テープ用の原稿を依頼する。ボランティアが録音テープを作成した後、ダビングを行う。候補者と話し合いを重ねた上で音訳用の原稿を作成するほか、テープに吹き込まれた内容も再度確認し、ミスの防止に努める。市選管は「有権者の立場に立った上での決定」としている。同市視覚障害者協会の萩原善次郎会長(75)=同市駿河区=は「以前から願っていたことが実現し、うれしい。ボランティアにも感謝したい」とした上で「テープを聴くことで、選挙民の1人としての実感も高まる。政治参加への意識にも大きなステップとなると思う」と話した。 |