この半月ちょっとの間、ずいぶん楽しませてもらった。しかし、実際は夢をみていたのかTVを見ていたのかはっきりしない朝もあり、睡魔に完敗して迎えた朝もあった。
そして決勝トーナメントが始まった。長身FWヤン・コラーの負傷も響き、期待のチェコは予選リーグで姿を消したが、それでも16強の顔ぶれはすごい。出来れば日本の名前が入っていれば申し分なかったが、「それは贅沢だよ」と天の声が聞こえそうだ。
決勝トーナメント最初のゲームは、ドイツとスウェーデンの対戦、やはりドイツは骨太なチームだった。今大会で「ゲルマン魂」という言葉も甦った。強豪チームとして3度の優勝を誇るドイツは、4年前にチームの若返りを準優勝という成績で果たしたものの、今大会も戦前の評判はそれ程高いものではなかった。
エスパルス時代のアルディレス監督が欲しがっていたかつての名FWクリンスマンは代表監督としてさらに若手の発掘をすすめた。21才のシュバインシュタイガーやポドルスキが伸び伸びやっている。そのポドルスキの2発がスウェーデンを沈めドイツはベスト8に進んだ。
また、クリンスマン監督はレーマンを正GKに指名、日本でも有名な2002年の大会MVPオリバー・カーンを第2GKとした。今年37才になる同年齢のライバルのポジション争いに決着がついたのは大会2ヶ月前だった。もちろん、経験不足を指摘されていたDF陣への影響を考えての人選だったと思う。
そのドイツがベスト4をかけて戦うのがメキシコを延長戦で降したアルゼンチンだ。
1年前のコンフェデレーションズカップでもメキシコにはPK戦の末の勝利だったが、今回も立ち上がりに先制され、延長戦でも最後まで攻められ苦戦した。それでも勝つのがアルゼンチンの実力だ。開催国ドイツとアルゼンチンの準々決勝は、今大会中最も注目のカード、語り継がれる試合になりそうだ。
またイングランドはベッカムのFKの1点だけでエクアドルを退けベスト8に進んだ。
準々決勝の相手はポルトガルだ。ポルトガルはオランダとのサバイバル、イエローカード16枚、退場者4人を出す死闘の末の準々決勝進出だが、コスチ―ニャとデコの出場停止は痛い。クリスティアーノ・ロナウドの負傷の程度も気がかりだ。イングランドが追い風を受けていよいよ「イングランド史上最強」といわれる実力を見せるのかもしれない。
その他、準々決勝ではブラジルとスペインというカードも実現しそうだ。ブラジルとポルトガルが勝ちあがれば、2002年のブラジル優勝時の監督フェリペがポルトガルの監督として準決勝でブラジルと対戦する。またもしオーストラリアがイタリアに勝つとヒディンク監督の3大会連続ベスト4も見えてくる。
とにかく、もう二度と眠ってはいけない!
(伊藤圭介)