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動き出す賀茂合併 1市3町協議会設置

(下)異なる地域の事情 「納得し合う協議」鍵

2008/06/04
 「正直、ほっとしている」―。松崎町の住民投票で賛成多数となり、賀茂地区1市3町(下田市、河津、南伊豆、松崎町)の合併協議会の設置が決まった翌日の2日。会見に臨んだ石井直樹下田市長は、安どの表情を浮かべた。だが、笑みはその一瞬だけ。「4つの市町が尊重し合い、互いに相乗効果を生む協議を進めていく」。曲折をたどった今までの経緯を思い浮かべ、協議会の会長としてようやく始まる合併協議へ気を引き締めた。
 1市3町の面積は約400平方キロメートル。広大な半面、道路整備は進んでおらず、住民投票でも伊豆半島の西、東海岸の“距離感”が合併反対の1つの根拠となった。「新市の一体感を生む道が必要」という首長は多く、合併協議で道路整備が重要な議題に上るとみられる。観光地としての地域性も考え、「朝日と夕日を望む東西の海岸を結べば誘客効果も大きいのでは」(深沢進松崎町長)との声もある。
 地域医療の在り方も論点になりそう。南伊豆町の共立湊病院を下田市などへ移転する構想が浮上するなか、議会が移転に難色を示す同町の鈴木史鶴哉町長は「合併協議でも病院の問題を議題にすべき」と主張するのに対し、「病院問題と合併協議は直接関係ない」とする桜井泰次河津町長。意識に若干の温度差もみられる。
 ほかにも各地域が抱える事情の違いは多い。しかし、「合併協議はお互いに痛み分けし、納得し合うのが大切」と県賀茂地域支援局の松永憲明局長は話す。下田市の女性(56)も「伊豆の南部が活気を取り戻すような合併を目指して、しっかりと話し合ってもらいたい」と、動きだす賀茂合併に注目している。
 (この連載は下田支局・松岡雷太、松崎支局・金野真仁が担当しました)

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1市3町合併協議会の設置を受けて会見する石井市長(左)=2日、下田市役所



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