静岡新聞のニュースサイトへようこそ。本ページはスタイルシートとJavascriptを使用しています。
静岡新聞 > 特集一覧東海地震は今連載企画一覧 > 企業減災 リスクに強い社会へ

ここから本文

企業減災 リスクに強い社会へ

(3)事業継続と地域貢献 住民生活支え早期復興

2005/07/30
 「小売業は重要な社会インフラ。被災後速やかに地域住民を支えるのが私たちの社会的使命です」。東海地震に備え明確な地域貢献策を掲げるマックスバリュ東海(小売業、長泉町)の内山一美社長はそう強調した。
 東海地震などの災害発生時、企業が事業を継続するには自社の復旧だけでなく「地域の早期復興」も欠かせない。中央防災会議が9月をめどに最終決定するBCP(事業継続計画)策定ガイドラインも地域貢献を盛り込む方針だ。
 マックスバリュ東海本社は地域住民用の避難施設「バルーンシェルター」を備えている。空気で膨らませるテントで、内部は大人80人が横になれる広さがある。倉庫に常備し、災害時には約40分で設置できる。
 昨年10月の新潟県中越地震。親会社のイオンはジャスコ袋井店のバルーンシェルターをジャスコ小千谷店(新潟県小千谷市)に運び入れた。巨大風船のような避難所の役割は大きかった。激しい余震におびえていた被災者は「音や倒壊の不安がない」と安どの表情を浮かべた。内山社長はマックスバリュ東海でも常備する必要性を実感した。
 ジャスコ小千谷店はシェルターの傍らのテントで営業を再開し、多くの避難住民が列を作った。内山社長は「住民は店の明かりに安心感を感じてくれる。1日も早い営業が地域貢献につながる」との思いを強くした。
 富士常葉大学環境防災学部の重川希志依教授も「災害後の経済活動は、企業の社員と地域住民が共に無事で初めて成立します」と説明する。「企業の業務復旧は地域住民との共助が欠かせない。地域貢献への投資は無駄にはならないはずです」
 一方、県内の企業経営者の1人は「他の企業や同業者同士が連携できればより効果的な地域貢献策になる」と指摘。「東海地震は一企業の問題ではない。県や市町村が第三者的な立場でまとめ役を務め、企業の地域貢献策を事前に調整しておく必要があるのではないか」と注文を付けた。
 行政と企業間連携の先駆的な取り組みは湖西市に芽生えている。同市は2年前、FDK湖西工場(製造業)など市内9事業所と災害応援活動に関する全国初の協定を締結した。協定の柱は初期消火などの相互協力だ。
 同市環境防災課の藪田剛章防災監は「企業も地域の自主防災組織の一部。BCPは災害時に確実に地域活動に参加できるという信頼になる」と評価する。その上で「協定にBCPを反映させ、各企業の地域貢献策の調整を図る必要があるかもしれない」と力を込めた。

メール メールで記事を紹介 印刷 印刷する

倉庫に備え付けられた地域住民のためのバルーンシェルター。

地域貢献は事業継続と密接に関連する

=長泉町のマックスバリュ東海本社



[特集]

関連ニュース・バックナンバー




静岡新聞購読のご案内

SBS動画ニュース

正面衝突で男性死亡 岡部、国1を逆走

静岡新聞社の本

蔭山先生の優しい眼差しと寄り添いによって、暗いトンネルの中から抜け出せた高校生達のカウンセ・・・[記事全文]
日本が見える47NEWS
47CLUB

携帯サイト案内

手のひらに最新ニュースを。会員にはメールも配信。お得なグルメ情報も掲載!携帯サイト「静岡新聞SBS」
携帯サイトについて
携帯サイト静岡新聞・SBS
ページのトップへ