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備え再点検 防災の日を前に

<上>広域受援計画 効率、効果的展開が鍵

2005/08/25

 7月下旬、浜松市の佐久間、浜北など3カ所の歪(ひずみ)計が地殻の異常な変動を同時にとらえた。「東海地震に直結する動きではない」との結論には至ったが、政府防災担当者は一時、色めき立った。切迫性が確実に高まる東海地震。県の広域受援計画は機能するか、災害時要援護者の避難をどう進めるか―。9月1日の県総合防災訓練を前に、防災先進県に突き付けられた課題をあらためて探った。


 「災害発生時に訓練のような誘導員の配置が可能か」「倒壊家屋などの通行障害を想定すると、被災地入りのためには複数のう回ルートが必要」―。6月初め、消火や救命救助の精鋭部隊が県内に集結した緊急消防援助隊(緊消隊)全国合同訓練。400隊2000人の部隊を率いた47人の都道府県隊長は、総務省消防庁が後日実施したアンケートに答える形で、部隊運用を通じて体感したさまざまな問題点を提示した。
 受け入れた応援部隊をいかに効率的、効果的に展開できるかは、被害軽減の鍵になる。消防庁防災課の横山忠弘広域応援対策官は「図上では見えない部分を体で覚え、体になじませてかかるしかない」と実動訓練の重要性を指摘する。
 緊消隊の訓練は、県が今春、策定した広域受援計画を検証する初めての機会だった。「どの部隊をどこの被災地に、どういうルートで投入するか」。各県隊の到着時刻、緊急輸送路の確保、部隊を振り分ける調整本部への被災情報の伝達―。緊消隊の一部を受け入れるだけでも、作業は複雑で困難を極めた。
 さらに自衛隊や警察、海上保安庁などが加わると、応援部隊の規模はけた違いに膨らむ。東海地震応急対策活動要領と被害想定に基づき、政府がまとめた「具体的な活動内容」によると、東海地震発生時の県内への応援部隊は5万人を超える。
 「広域受援の成否は防災関係機関調整会議がいかに機能するかにかかっている」。そう断言する県災害対策室の山本忠雄防災調整監は「応援部隊の能力や特性が最も生きる派遣先はどこか。各機関と連携した訓練を重ね、熟度を高めなければ優先順位も決められない」との思いを強くしている。
 総合防災訓練には各機関から一部応援部隊が参加する。杉山栄一県防災局長は「限られた人員や資機材を最も有効に投入するためには被災状況の的確な把握が不可欠。日ごろから危険個所や交通網の弱点を確認しておく必要がある」と、言い続けてきた。方面本部が置かれる県内4カ所の県地域防災局。その情報収集・分析能力が今、問われている。
 (この連載は静岡新聞・植松恒裕、金原一隆、木村文陽が担当します)


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緊急消防援助隊全国合同訓練の際も県広域受援計画に

基づく防災関係機関調整会議機能の充実は最重要課題の

一つだった=今年6月10日、県庁



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