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わがまちの津波対策

〔7〕松崎町 「水門建設」で続く議論

2005/12/13
 駿河湾に面する松崎町は、美しい海の風景を観光の柱として、景観維持に努めてきた。中でも那賀川河口に位置する松崎港は、のどかな漁港の趣を残す町内屈指の観光スポット。ところが那賀川流域は海抜1―5メートルの低地に住宅が密集する津波危険地帯でもあり、河口に水門をつくるか、今の景観を守るべきか、町内では七年以上も議論が続いている。
 県の東海地震第三次被害想定によると、松崎港付近では地震発生の8分後に満潮時で5・9メートルの津波が襲う。海岸沿いには6メートルの津波に対応した10基の陸閘(りっこう)があるが、那賀川から進入した波が陸閘の裏側に流れ込み、松崎地区ほぼ全域が1―2メートルの浸水、家屋549棟が半壊すると予想されている。
 同地区の住民は津波を想定して近くの小学校や役場、ホテルなど強固で高い建物に避難する訓練を重ねているほか、陸閘の開閉や災害弱者の避難支援訓練を自主防独自で進める。それでも地元区長は「たった8分間では災害弱者の避難支援はおろか、健常者でも避難は難しい。水門抜きで被害を逃れる方法は考えられない」と、那賀川河口の水門を切実に求める。
 一方、水門建設への反発も根強い。港周辺は映画やドラマの撮影にも使われ、ロケ誘致の面でも最大の素材。深沢進町長は「景観を壊さない水門を考える」と、近く住民との意見交換会を開き、自然と調和した水門の形状を探る考え。
 町内には木造古民家も多く、倒壊を防ぐ耐震補強も大きな課題。町は高齢者世帯の工事費用を最大50万円補助する制度を設けた。同町の防災担当鈴木悟主任主査は「まず自宅の安全確保を」と呼び掛ける。


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低地に住宅が密集する松崎町の那賀川河口周辺



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