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その時備えは~2007・9・1静岡県総合防災訓練

【3】「県広域受援計画」の実効性 現地確認での検証急務

2007/08/27

 東海地震発生時に救助や消火の応援部隊を受け入れるため、県が一昨年4月に定めた県広域受援計画。最大5万人を超える部隊の進出拠点や医療搬送ルートなどを決めた同計画は昨年、国が応急対策活動要領に突発想定を追加したことを踏まえ、修正された。応援部隊は本当に被災地に入れるのか。広域受援計画の実効性確保が喫緊の課題になっている。
 「国道139号の電柱が傾いていないか確認してほしい」。6月下旬、東京電力沼津支店は東名高速富士インターチェンジ(IC)に接続する同国道の電柱の点検を県東部地域防災局から要請された。同支店が「県に点検を依頼されたのは初めて」(早川吉治同支店総務部長)だった。
 きっかけは、県防災局の新東名高速道路(第二東名)現地調査。同計画では東海地震で東名が由比町付近で寸断された場合、東日本の自衛隊車両などは、139号で第二東名富士ICに迂回(うかい)して県中部に向かう。小林佐登志県防災局長(55)は「林立する電柱が倒れれば、第二東名に行く車両の支障になると現地を見て分かった。机上の計画のままでは、本番で使えない恐れがある」と、職員に他の取り付け道路の確認も指示した。
 東京電力は、139号と県道の6・5キロ区間の電柱284本を臨時点検。異常や基準より傾いた電柱はなく、1本は予定を前倒しして建て替えることにした。
 県防災局は陸路の部隊進出ルートの点検と並行し、空路の応援受け入れに支障がないか、市町と連携してヘリポート点検を進めた。6月に県内42カ所の防災ヘリポートで行った訓練では自衛隊ヘリが離着し、誘導手順を市町や県職員が確認した。「樹木や新しい建物でヘリが着陸できないこともあり得る。パイロットが現地確認したことに意義があった」と山本忠雄県防災局調整監(59)は強調する。今後、407カ所の全ヘリポートを点検する方針だ。
 最大震度6強の揺れを観測した7月16日の新潟県中越沖地震は、被害が平野部の一部に限られた局地的災害だった。北陸自動車道など幹線道に甚大な被害がなく、ヘリの離着も可能で、応援部隊は次々進出した。一方、東海地震は静岡県のほぼ全域で震度6弱以上の揺れが想定され、中越沖のように数時間で応援部隊が県内被災地に到着するとは考えにくい。考えうる被害を織り込み、応援部隊を確実に受け入れられるよう、県広域受援計画の実効性を高めることが求められる。


メモ
 9月1日の県総合防災訓練は東海地震対応を想定した政府の訓練と連携し、北海道から九州までの陸海空各自衛隊や警察、消防などの広域応援部隊が本県に集結する。30市町が受け入れ訓練に取り組み、部隊との連携を強化。市町は各地域に進出する部隊と活動拠点やヘリポートなどを現地確認し、部隊側は担当地域の地理地形などの把握を進める。海上も含めて県西部から伊豆までが訓練エリアで、地域特性に応じた実践的訓練を、県内全域を会場に大規模に展開するのは初めて。


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傾きなどの異常がないか電柱を点検する

東京電力職員。電柱が倒れれば車両が

第二東名に迂回する障害になる=富士

市伝法の国道139号



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