東海地震の発生前の児童・生徒の安全確保対策は、警戒宣言が出されてから、というのが原則となっていたが、県教委は先ごろ、「より万全を期すため」と、判定会招集へとタイミングを早めた。伊豆美さんはまず、富士子ちゃんを迎えに小学校へと向かった。
学校には、緊急連絡先や引き取りに来る人などを記入した「引き渡しカード」をあらかじめ渡してある。学校に着いた伊豆美さんは、カードを基に確認した上で、富士子ちゃんを引き取った。
共働きなどで保護者が引き取りに出向けない家庭は、近所の人などに頼んでカードに登録しておく、などの対応が必要になる。
学校も対応に慌ただしい。富士子ちゃんの学校は避難地に指定されているため、発災した場合に備えての準備も始めるよう、校長が指示した。
伊豆美さんと富士子ちゃんは2キロほど離れた中学校へと急ぎ、遠州君とも合流。足早に家へと急いだ。
帰宅した伊豆美さんが次に気に掛けたのは、近所の築40年の家に住む駿河さんの両親。
「わが家は耐震補強を済ませてあるけど、おじいちゃんの家は心配だわ。今のうちにこちらへ来てもらいましょう」
伊豆美さんはすぐに連絡を取り、遠州君を迎えに行かせた。寝たきりのお年寄りなど、災害弱者を抱えている家では特に、早め早めの対応を心掛けたい。