防災の基本は「自助努力」。個人、そして家庭単位で備えや意識を高めることがすべてのベースになる。これまでの家庭内対策で、東海さん一家の「防災力」もかなり向上してきた。
個々の力を地域防災=自主防災組織の充実にどうつなげていくか、が次の大切なポイントになる。その過程として、近所同士の助け合い、連携に目を向けてみたい。
「地震が起きた時、自分たちだけで対応できないことが、それぞれの家庭の事情でいろいろあるよね」。駿河さんが口を開いた。「寝たきりのお年寄りがいたり、共働きで子供のそばにいられないとか…」。
東海さん宅の近所を見ても、3軒隣には80歳近いおばあちゃんが1人暮らし。斜め向かいには足が不自由で車いすの人も住んでいる。「いざ、という場合は、駆け付けて助けてあげたいね」と遠州君。
火が出たり、家の下敷きになったりと、近所の人の手で対応しなくてはならないケースは多い。助け合うためには、やはり「情報」が重要。プライバシーに触れない範囲で、各家庭の状況などの情報を、地域内で共有しておくことが望ましい。
日ごろから、近所同士の世間話の中で、防災を話題にすることも有効だ。どんな非常用品をそろえているか、どんな備えをしているか、を話すことで、互いの刺激や参考になる。
大地震の時、家族の次に頼りになるのは“お隣さん”。「防災パートナーとしてのお付き合いを深めていきたいわね」と伊豆美さん。「とりあえず隣の天城さんとは、地震が来たら互いに家を訪ね、避難の時には一緒に、と決めたわ」と笑った。