「東海地震って、巨大地震だよね。被害もすごいことになると思うけど、地震保険でちゃんと保証しきれるのかな」。遠州君が素朴な疑問を口にした。
巨大地震の場合、民間保険会社の支払い能力をオーバーするため、政府がその分を保証する仕組みになっている。現在の保険金の総支払限度額は4兆1000億円だ。
「かつての大地震が今起きたとした場合の予想支払額というデータがあるんだよ」と駿河さん。筆頭は関東大震災をもたらした関東大地震(1923年)で3兆5900億円。「静岡県絡みでは、安政東海地震(1854年)が1兆1100億円で第6位、北伊豆地震(1930年)が9700億円で第7位。阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震、1995年)は意外に少なくて3900億円ということだ」。現状の世帯加入率を反映した数字なので、実際の地震の被害規模とは必ずしも符合しない。
ちなみに、想定東海地震での総支払額予想は約1兆5000億円で、うち静岡県内が9000億円程度と推定されている。「現状では、総支払限度額の枠内に収まっているから、支払いきれないという心配はなさそうね」と伊豆美さん。
「こんなデータもあるよ」と駿河さん。県内の市・郡別の地震保険世帯加入率だ(2001年3月末現在)。「トップは熱海市で34.3%。次いで静岡市(30.1%)、清水市(28.4%)、焼津市(27.5%)…という感じで続いているね」。総体として、県中部と東部の都市部で高く、西部はやや低め。郡部はどこも20%以下だ。
全国的にも東京、神奈川など首都圏で高いところを見ると「地震保険の普及は都市先行型のようだね」と駿河さんが分析した。