「備蓄した水って、どのくらいもつのかな」。遠州君が素朴な疑問を口にした。「面白いデータがあるんだよ」。駿河さんが見せたのは、県環境衛生科学研究所が平成7年度に実施した、非常用飲料水の水質テストの結果だ。
「それによると、水を衛生的に保存するのに最適な容器は、ガラス瓶だったそうだ」。6カ月間の保存で、細菌や色、臭いの発生はなく、化学的にも飲料水の基準を満たしていたという。「だけど、ガラスだと地震の時には割れそうだよね」と富士子ちゃん。
そこで便利なのは、ペットボトル。テストでも、水道水をペットボトルに詰めて保存した場合、冷蔵庫の中なら6カ月、室内の暗い所なら夏場でも3カ月は保存が効いた。「費用もかからないし、いい方法ね」と伊豆美さん。市販のペットボトル入りミネラルウオーターも、製造後2年ほど過ぎたものでも十分飲用できたといい、お勧めとのこと。
一方、劣化が早いのはポリエチレン容器。明るい室内や屋外に置いたものは約2週間、冷暗所でも5週間で飲料水の基準を上回る細菌が検出され、容器臭も付きやすかった。「まめに交換する必要があるから、面倒くさがりには大変だね」。とはいえ、大量に備蓄できる利点もある。
水自体にもポイントがある。井戸水は細菌が入っていることが多く、塩素も含まれていないため、不向き。家庭用の浄水器を通した水も、塩素がなくなっているので向かない。「ペットボトルで飲料水、ポリタンクで雑用水と使い分けての備蓄がいいようだね」と駿河さんが結論付けた。