東海さん一家は日曜日、近所に住む駿河さんの両親の家に出掛けた。家をブロック塀が囲んでいるが、ひび割れが見られるなど、一見してかなり古くなっているのが分かる。「地震の時には倒れて危ないんじゃないかな。今のうちに直した方がいいよ」と駿河さんが水を向けた。
昭和53年6月の宮城県沖地震では、28人の死者のうち、18人が倒れたブロック塀などの下敷きとなって亡くなった。県の東海地震第3次被害想定でも、ブロック塀などの倒壊による死者は最悪で176人に上ると予想している。
「ブロック塀や石塀などの改善には補助金も出るそうだよ」。県内では41の市町村が制度要綱を設けて、老朽化した塀の撤去や、補強などを行う際に費用を助成している。生け垣への転換に補助をしている自治体も14ある。
まずは点検。基礎が地盤の中までしっかり入っているか、塀が高すぎないか(ブロックの厚みにより1.7メートル―2メートル以内)、一定の長さごとに控え壁が付いているか、鉄筋が入っているか、などがポイントになる。1つでも問題があれば補強をしたり、造り替えたりすることが必要だ。
「危なそうな塀がある道は、通学の時も避けた方がいいわね」と伊豆美さん。塀の倒壊は、歩いている人が危険にさらされるほか、道路をふさいだ場合は救援・救出活動にも大きな影響を与える。
県によると、緊急輸送路等沿いの塀で耐震改修が未実施のところは、平成12年度末現在でまだ約4000カ所も残っている。地震で“加害者”にならないためにも、所有者の自覚が望まれるところだ。