一家がばらばらの平日の昼間に、東海地震が来たら―。何より気になるのは家族の安否。「どうやってお互いに連絡を取ればいいか、今から考えておかなくちゃ」と駿河さんが口を開いた。 地震後しばらくは、一般の電話や携帯電話は発信が集中して「輻輳(ふくそう)」状態となり、通話はほとんど不可能になる。「そんなとき便利なのが、NTTが提供している災害用伝言ダイヤルサービス『171』なんだって」と駿河さん。
「171」は、震度6弱以上の地震などの大きな災害時にサービスを提供。東海地震の場合、発生前でも警戒宣言発令後には利用できる。最初に171をダイヤルし、続いて伝言を吹き込むときは「1」、再生して聞き出すときは「2」をダイヤル、その後、共通のキーとなる自宅の電話番号をダイヤルする。
「でも、電話は使えないんじゃないの」と遠州君。駿河さんは「緑と灰色の公衆電話は、災害時優先電話になるから、混雑時でも使える可能性が高いそうだ。まず近くの公衆電話を探すこと」。
駿河さんは会社の近くから「お父さんです。無事です。歩いて帰ります」。伊豆美さんは「家は無事です。富士子を学校に迎えにいって、避難所に向かいます」。遠州君も学校から「大丈夫。しばらく学校にいます」など、それぞれメッセージを吹き込み、互いの状況を確認。メッセージは最大10件、48時間蓄積される。
NTTは毎年、1月17日の阪神・淡路大震災発生日や9月1日の防災の日、12月の地域防災の日に合わせ、体験利用サービス期間を設けている。「今度の体験期間に、一度実際に使ってみよう」との駿河さんの提案に、家族みんながうなずいた。