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静岡県沖から四国沖にかけて約百年単位で発生する東南海・南海地震。マグニチュード(M)8を超え、被害は関東や九州にも。家屋倒壊や津波などで最悪の場合、死者二万人を超える被害が想定されている。今世紀前半に発生する可能性が高いこの巨大地震にどう対処したらいいのか。専門家に話を聞いた。
「四日未上刻(午後一時ごろ) 国中大地震…津波打寄る事昼夜十一度也…潮ハ山迄家少残る」―。土佐藩(現高知県)の豪商父子が編纂(へんさん)した「南路志」は、一七○七年の宝永地震の様子を伝える。過去の東南海・南海地震でも最大級。東海地震も同時に起き、死者二万人以上、倒れたり津波にのまれたりした家屋は約八万戸に達した。
「東南海・南海地震にはいくつかの“癖”がある」と話すのは東京大地震研究所の都司嘉宣助教授(津波・古地震)。
一例は現在の高知市周辺の地盤沈下だ。宝永地震発生後、約二十平方キロが最大約二メートル沈み、一九四六年の昭和南海地震後には田畑約十五平方キロが水没、逆に室戸岬周辺では土地が隆起した。日本最古の湯と伝えられる和歌山県本宮町の湯の峰温泉では、地震前後に湯が止まるという。これらの癖や古文書から、六八四年以来八回の東南海・南海地震が確認された。
注目すべきは「東南海・南海地震が“子分”を連れてくる」(都司助教授)点だ。発生の三十―四十年前から内陸でM6―7級の地震が頻発し、次いで“親分”が登場、その後十年以内にまた子分が現れ、以降五十年ほど地震が起きないというサイクルを繰り返す。
京都大防災研究所の入倉孝次郎教授(強震動地震学)は「地震としては別物だが、東南海・南海地震を起こすプレート(岩板)の動きが、内陸型地震を起こす活断層に長期的に影響しているのでは」と説明する。
都司助教授は「阪神大震災(兵庫県南部地震)は次の東南海・南海地震の子分第一号だろう。鳥取県西部地震や芸予地震も起き、西日本は地震の多い時期に差しかかっている」と注意を促した。
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