東海地震の予知と発生を想定した県総合防災訓練が「防災の日」の一日午前、県内全域で七十四万人が参加して行われた。今年で二十五回目。総合的な対策大綱をまとめるなど国も東海地震対策を重視する中、県としてあらためて防災意識の高揚と、関係機関の協力による体制づくりなどを重点に掲げて取り組んだ。主会場の小笠郡菊川町では「守ろう! わが身 わが町 お茶の里」をスローガンに、大掛かりな訓練が繰り広げられた。
訓練は、来年一月から運用される東海地震の事前情報を先取りしてシナリオに織り込むなど、新味も加えて行われた。三十一日の「観測情報」発表に続いて一日午前六時四十分、「注意情報」が出され、県職員を全員動員。同八時半、小泉純一郎首相から「警戒宣言」が発令されると、米田建三内閣府副大臣ら政府派遣団が県庁に送り込まれた。県内各地では住民らが避難などを始め、地震への備えを急いだ。
一日経過後を想定した同九時半、駿河湾から遠州灘を震源域とするマグニチュード(M)8の東海地震が発生。県は災害対策本部を設け、訓練は発災後対応へと移った。
主会場の菊川運動公園には地元自主防災組織や中高校生、事業所、ボランティア、県警、自衛隊など約二千六百人が参加。倒壊家屋からの救出、避難生活の運営、ライフライン復旧などの多彩で実践的な訓練が展開された。建設中の静岡空港には臨時ヘリポートを設営。自衛隊や民間などのヘリによる重傷者の広域搬送訓練が行われ空港の災害対応機能の検証も図った。
この日は県内六十八市町村で訓練があり、各地域がそれぞれの防災対策を確認した。
■知事「充実した訓練」
菊川町主会場の閉会式で石川嘉延知事は「中高生の熱心な参加もあり、充実した訓練だった。真剣な訓練が発災時の被害を減らす決め手。十二月の地域防災訓練も頑張ってほしい」と講評した。
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■全国で130万人が参加
関東大震災から八十年に当たる「防災の日」の一日、政府は南関東直下型地震や東海地震を想定した総合防災訓練を埼玉県入間市などを会場に実施した。内閣府によると、全国の訓練参加者は約百三十万人だった。
政府の中央防災会議は、関東地方で関東大震災クラスのマグニチュード(M)8級の地震が発生するのは百―二百年後とみているが、その前にM7級の地震が複数発生する可能性がある程度切迫していると警告。東京都は二十三区直下のM7級地震による死者は約七千人と想定している。
(2003年09月01日夕刊掲載)