県総合防災訓練は一日、主会場の小笠郡菊川町をはじめ県内六十八市町村で行われ、全県で七十二万九千人が参加して終了した。日曜開催だった昨年に比べ学校の実施が増えたため、参加者は十七万人近く上回った。
県のまとめでは、学校で始業式に合わせて避難や保護者への引き渡しなどの訓練が広く行われ、約三十万人が参加。自主防災組織の訓練に参加した中・高校生は約二万二千人。幼稚園・保育園や病院、社会福祉施設などでの要援護者向け訓練も昨年を大幅に上回る五百八十二施設で行われ、約六万六千人が参加した。
自主防の参加は約二十四万六千人で平日開催の影響からか昨年を十三万人下回った。ただ、参加しやすいようにと実施を八月三十一日や今月七日の日曜にずらすなど、市町村側の配慮が見られた。
県の全職員動員訓練では、地震災害警戒本部・支部要員七百四十六人のうち、呼び出し後三十分で64%が集まり、初動体制確立に必要な三分の一以上を確保した。
菊川運動公園での主会場訓練には八十六団体約二千六百人が参加し、七十六の訓練項目を予定通りこなした。自主防と、地元の中高校生、警察などが連携して取り組む訓練が目立ち、相乗効果で防災力向上を目指そうという狙いが表れた。
■注意情報後の対応が課題-知事
石川嘉延知事は一日午後、同日実施した県総合防災訓練を総括した。建設中の静岡空港に設置した臨時へリポートを活用した重症患者の広域搬送などには一定の評価をしたものの、「注意情報が発表された際、県民に混乱をもたらさないための対策が大きなテーマと痛感した」と述べ、対応の検討を急ぐ考えを強調した。
今回の訓練は、東海地震の事前情報が来年一月から「観測」「注意」「予知」の三段階に改められる点を踏まえて行った。石川知事は注意情報が設定された効果として「従来の判定会招集時点に比べ、早い段階から動くことができた」とした上で、「注意情報の発表により、社会経済状況がどうなるのかの想定が定まっていない。混乱を起こさないための情報提供など、想定と対応策の洗いだしが必要」と述べた。
(2003年09月02日朝刊掲載)