東海地震が予知された場合の列車の運行について定めるJR東海の防災業務計画の改正案が十八日までに明らかになった。東海道新幹線については、来年一月から新設の注意情報の段階では平常運転を続け、警戒宣言後も名古屋―新大阪間では運転を続けるとするなど、現行に比べて危険エリアからの旅客脱出に努める姿勢を打ち出した。改正案は現在、国と最終調整中で、年内にも正式に固まる見通し。
同社が地元自治体などに示した改正計画案によると、観測網に異常が現れ、地震の前兆の疑いが強まったとして警戒宣言に先駆けて出される注意情報の段階では、新幹線を含む一般の旅客列車は平常通り運行を継続。寝台特急(急行)と貨物列車は防災対策強化地域内には新たに進入しない。
警戒宣言後は、強化地域内を運行中の列車は、最寄りの駅(一部を除く)で運転を停止する。ただし新幹線は、名古屋―新大阪間は運転を続ける。県内では新幹線、在来線とも全列車が停止し、現行と変わりはない。
現行の計画では、新幹線は判定会招集報で新幹線「のぞみ」「ひかり」は新たに強化地域に入らず、「こだま」は運転を継続。警戒宣言後は全列車が最寄り駅まで進んで停止する、となっていた。
中央防災会議が昨年四月、強化地域に名古屋市などを追加指定したことで、大量の滞留旅客発生の懸念が拡大。このため国は今年五月策定の東海地震対策大綱や地震防災基本計画の改定などで、警戒宣言前は極力運行を継続し、宣言発令後も安全を判断した上で運行可能との方針を示した。JR東海はこの方針に沿って「移動機会を極力提供するとの姿勢で計画を検討した」としている。
(2003年12月19日朝刊掲載)