JR東海は二十四日、東海地震が予知された場合の列車運行について、新設される「注意情報」段階では平常運行を続けるなどとする防災業務計画の修正を発表した。東海道新幹線は警戒宣言後も名古屋―新大阪間で運転を続けるなど、懸念される滞留旅客の解消に努める姿勢を打ち出した。修正計画は国に届け出済みで、来年一月五日から適用する。
修正計画によると、警戒宣言に先駆けて出される注意情報の段階では、新幹線、在来線は平常通り運行を継続。寝台特急(急行)と貨物列車は防災対策強化地域(静岡など八都県の指定地域)内には新たに進入しない。
警戒宣言後は、強化地域への新たな列車の進入を禁止し、強化地域内を運行中の列車は最寄りの駅(一部を除く)で運転を停止する。ただし新幹線は、名古屋―新大阪間で運転を続ける。県内では現行通り、新幹線、在来線とも全列車が停止する。
現行の計画では、警戒宣言前でも判定会招集報の時点で、新幹線「のぞみ」「ひかり」は新たに強化地域に入らず、規制を開始。警戒宣言後は全列車が最寄り駅まで進んで停止する、となっていた。
昨年四月の強化地域見直しで名古屋市が新たに地域指定され、警戒宣言での交通機関停止によって帰宅の困難な人が大量に発生する懸念が浮上した。国は今年五月に策定した東海地震対策大綱や地震防災基本計画の改定などで、警戒宣言前は極力、交通機関の運行を続け、宣言発令後も安全を判断した上で運行可能とするよう方針を転換。同社もこれに沿う形で防災業務計画を修正した。
強化地域のほぼ西端にあり、予想震度も5強と比較的小さい名古屋を運転継続エリアに含めることで、滞留旅客が西へ流出。大阪から空路で東に戻ることも可能となる。
(2003年12月25日朝刊掲載)