気象庁は五日正午から、東海地震の前兆の疑いがある異常をとらえた際に出す新しい「東海地震に関連する情報」の運用を開始する。異常の進展度合いに応じて、「観測情報」→「注意情報」→「予知情報」の三段階で切迫度を伝える。行政や各防災関係機関も、新情報体系に基づく形で、防災対応を実施する。
第一段階の観測情報は、観測網内で異常な地殻変動や地震活動が確認され、現象と東海地震との関連がすぐに評価できない際などに発表する。特別な防災対応は必要とされない。
情報改正の目玉となる第二段階の注意情報は、気象庁が東海地域に展開する歪(ひずみ)計の二カ所で高レベルの変化が表れ、東海地震発生のサインとなる陸と海のプレート間の「前兆滑り(プレスリップ)」の可能性が高まったと認められた場合に発表。行政の職員動員や発災に備えた全国の救助・救援部隊の出動準備、学校の帰宅開始など一部の防災対応がスタートする。
第三段階の予知情報は、歪計の三カ所以上で変化が観測され、プレスリップが発生して地震の恐れが強まったと認められた際に発表。同情報を基に首相が警戒宣言を発令し、静岡など八都県の防災対策強化地域では交通機関の停止や危険地域からの避難など、社会が一定の規制下に入る。
新情報の運用に合わせて、県やJR東海などは防災計画の改定を進め、五日から新計画に基づいての対応に移行する。
事前情報の改正は、観測技術の向上でプレスリップの疑いをより早期に判断できるめどが立ったことを背景に、気象庁が決めた。
(2004年01月04日朝刊掲載)