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富士常葉大 防災ゼミナール

⑨ライフラインの地震対策 サービス低下最小限に

2004/09/06
 ライフラインシステムとは、供給・処理施設、情報通信施設、交通施設などの都市基盤施設の総称で、具体的には水道、電力、ガスなどの供給システム、下水・廃棄物などの処理システム、道路・鉄道などの交通システム、電話やデータ通信などの情報通信システムなどのことを示す。これらライフラインシステムが持つ共通した特徴は(1)都市機能のあらゆる側面に密接に関係している(2)平面的に広く分布したネットワークによって構成されている(3)耐震性はそれぞれの施設ごとに決められているが、システムは一体として運用されている(4)システム相互に関連し、補完し合いながら機能を維持している―という点が挙げられる。
 ライフラインシステムは、これまでのさまざまな災害のたびに多くの被害を受けてきた。特に地震災害に対しては脆弱で、単にそれぞれのシステムの破壊にとどまらず、二次的・三次的に連鎖して被害が拡大したこともある。そこで、ライフラインシステムの地震対策の目標は(1)システムを構成するそれぞれの施設の被害防止(2)供給しているサービス障害の最小化(3)二次被害の防止(4)復旧作業の合理化・効率化となる。これらの目標を達成するために▽埋設管やその接続部分に変形しても壊れることの少ない材料や構造を使用したり、施設の耐震性の強化など、ネットワークを構成する施設の物理的被害の軽減対策▽多ルート化や供給源の複数化などによるネットワークの冗長性の増加や、バックアップシステムの強化などによるシステムの形態面からのサービス障害を最小化にする対策▽地震のゆれのモニタリングや、それらの情報に基づいて自動的にシステムを停止し、二次被害を防止する対策▽復旧対応要員配備、資機材備蓄、事業者間の相互応援体制など復旧作業の効率化に関する対策―などがとられる。
 このようにライフラインシステムの地震対策は多岐にわたるため、広大で複雑なネットワークを一様に耐震化することは、コストの制約上、現実的ではない。そのため、ライフラインの特性をよく理解し、対策に優先順位をつける必要がある。また、地震発生時にはある程度の被害の発生を許容し、ネットワークの冗長性強化や応急対策の迅速化によって、サービスの低下を最小限に食い止めることが、現実的な対応になっている。 (田中聡・環境防災学部助教授)

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9月1日の県総合防災訓練でもライフラインの

復旧訓練が行われた

=御殿場市の中央訓練会場



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