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富士常葉大 防災ゼミナール

⑫地震被害とGIS 地域の危険度一目で

2004/09/27
 「ワァー これはすごい」と研究室の学生たちが叫んでいる。インターネットの静岡県のホームページ(http://gis.pref.shizuoka.jp/bousai/viewer.htm)に載っている防災情報GISの地震被害想定結果を見て驚いている。「防災地理情報」の講義で、市町村単位の地震被害想定値から自分たちで被害率を示した図を作成したのだが、その時の計算とGISで表現することに苦労したから驚いたのである。ホームページでは市町村単位ではなくもっと細かい単位で計算され、そしてその結果を簡単に拡大縮小でき、自分の住んでいる所まで確認できる精緻(せいち)さにも驚いたのである。また、防災情報として地震被害だけでなく延焼危険度、地滑り危険度、大規模崩壊危険斜面なども見ることもできる。
 これを可能にしているGISとは地理情報システム(Geographic Information System)の略で、数値化された地図上に土地利用、道路、保全すべき植生、保護地区、防災情報などの線的、面的情報を載せることにより、地域環境の現状と問題点の理解を容易にするツールである。特徴はいろいろな情報を重ね合わせて見ることができることにある。震源の位置や地形・地質などで決まる地震被害想定結果に住宅地図を重ねて、どこの地域はどのような危険があるのか調べることにも利用できる。
 ところで、このように地震被害想定結果をインターネットで簡単に見ることができるようにしているのは、災害が起こった時にいかに被害を軽減し、失わずにすむ大切なものを守るためだ。すぐ隣の危険性は黄色に分類されているが、自分の住む地域は緑色に分類されていて「ほっと」したなどと考えてはいけない。自分たちの住んでいる所は、どのような危険性があるのか、なぜ近くなのに地震の揺れが違うのかを考えてほしい。
 そして、「地域が安全ではない」とわかったら、実際にどんな危険性があるのかを調べて自分が住む地域を見直してほしい。子供たちと総合学習や自由研究として行って地域の危険性を知ることもいいだろう。
 それらの結果を使って、市民と行政が共同して詳しいハザードマップを作成すると、本当に役立つGISができる。防災情報だけでなく防犯マップや環境情報マップを作ってみると、ますます自分の地域に愛着を感じるようになる。このようなハザードマップができたら、私も「ワァー」と叫ぶだろう。
 (藤川格司・環境防災学部助教授)

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