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岩手・宮城内陸地震は山間部で相次いだ土砂崩れが陸路を寸断し、県内でも予想される「孤立集落」を数多く発生させた。孤立集落対策をめぐり、土石流などの危険があるせき止め湖の早期発見やヘリによる迅速な救助活動の重要性を浮き彫りにした。 震度6強の揺れに見舞われた宮城県栗原市。地震発生から一夜明けた15日、山あいにある花山地区の避難所脇の広場では、陸上自衛隊のヘリコプターが約5分おきに離着陸を繰り返し、孤立集落の住民計126人を避難させた。 3つの集落が孤立した同地区。ある集落では地震直後から数10人が集会所に身を寄せ、孤立化した不安や相次ぐ余震の恐怖で眠れぬ一夜を明かした。15日になって川の上流にせき止め湖が見つかり、避難指示が出た。 地震直後から川の水が干上がり、上流にせき止め湖ができているのではないか、とうわさはあったという。情報が正式に住民に伝わったのは15日の正午ごろ。避難した女性(75)は「土石流が起きるかもしれないと聞き、不安だった」と振り返った。ただ、住民の避難行動には市内だけで最大34機を投入した自衛隊のヘリが活躍。ピストン輸送を行い、短時間で救助活動を完了した。 栗原市の災害対策本部によると、16日までに市内で見つかったせき止め湖は8カ所。市職員は孤立集落の把握や支援体制を検討する一方、せき止め湖への警戒に追われた。本格対応には河川管理者である県などとの連携も必要で、現状調査から応急措置に着手できるまで少なくともあと数日はかかるとみている。 「今後大雨が降れば被害はもっと深刻になる」と市災対本部の佐藤範男・企画部次長。「そもそも雨が続いて川の水量が多い時に地震が起きていたら、孤立集落対策は一層厳しいものになっていただろう」と話した。 山間部が多い静岡県にとっても大きな課題である孤立集落対策。内閣府によると、県内で大規模災害時に孤立化が予想される集落は、ほぼ全市町にわたって377地区もある。一方、県内に災害応援などで入るヘリの総数は最大で約330機と見積もられ、有効利用が期待される。 栗原市災対本部の幹部は「山を1つ消し去るほどの大地震の前では、いかなる場所にもせき止め湖ができうると心しておいたほうがいい」と十分な対策を求めていた。
孤立した花山地区の住民が、自衛隊のヘリコプターで避難所に到着。ボランティアらに迎えられる=栗原市花山(写真部・藤井晴雄)
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