世界文化遺産の暫定リスト入りを果たし本登録を目指している富士山の文化的価値を知り、日本の文化、芸術について考えよう、という「2008富士山世界文化遺産シンポジウム」(NPO法人富士山を世界遺産にする国民会議主催、静岡県、静岡新聞社・静岡放送後援)が5日、東京都内で開かれた。会場に集まった1250人が、常に日本人の心とともにあった富士山の価値を実感した。
同国民会議の中曽根康弘会長が「昨年は世界遺産暫定リストに登載された。2011年登録を目標に運動を進めたい」とあいさつ。静岡県の石川嘉延、山梨県の横内正明両知事が地元の取り組みなどを説明し、登録への決意を示した。
続いて、国民会議学生部の代表が「世界遺産になるためにはまだ、足りないところがある。みんなで足りないところをパズルピースのように埋めていかなければいけない」と、力強くパズルピース宣言。
第1部の基調講演では大原美術館長の高階秀爾氏が「芸術の源、富士山」と題し、和歌、俳句、絵画、工芸などに見る富士山の強い影響を紹介した。
第2部のパネル討論は新国立劇場運営財団理事長で元文科相の遠山敦子氏、歌舞伎役者の中村吉右衛門氏、ロサンゼルス五輪柔道金メダリストの山下泰裕氏が「日本の宝を、世界の宝に」をテーマに語り合った。
山下氏は「世界遺産にすることで和の心を世界に発信していきたい」、遠山氏は「登録によって日本人が精神的な高みを求める国民であることが証明できる」、中村氏は「身近なものを愛する気持ちから始めて、富士山のように大きなものを愛する気持ちへと広げてほしい」とそれぞれの思いを語った。
※シンポの詳報を静岡新聞3月11日付朝刊に掲載します。