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アッチョンブリケな日々

出窓から顔、その正体は…

2007/11/12
 まだ僕が芸人になって3年目くらいのころの話です。あまりに人恋しくなったため、夜中の3時くらいに相方藤田の家にアポなしで遊びに行ったことがありました。当時はすでにお互い都内に1人暮らしでしたが、僕の家と藤田の家はバイクで10分くらいの距離でした。藤田が寝ていたらあきらめて帰ろうと思っていたのですが、2階の藤田の部屋の出窓からは光がもれていました。起きている証拠でした。
 出窓のカーテンは閉じていたのですが、下がパカッと開いていて顔1個分の、のぞける余地がありました。そこで僕のいたずら心に火がついたのです。そのカーテンの開いているスペースから部屋の中をのぞき見て驚かしてやろうと、1階の部屋の出窓の上によじ登りました。すると藤田はベッドで横たわりテレビを見ていました。こちらにはまったく気付いていません。藤田がこちらに気付くまで見てやろうと思い、20分は粘ったでしょうか、そこでようやく藤田と目があったのです! すると藤田は目があうや否や、白目をむいて即座にふとんにくるまったのです! 完全にびびり散らかしていました。そりゃそうでしょう、夜中の3時に2階であるはずの窓から男の顔がのぞいていたのですから。僕はそれに満足し、その日はびびらせるだけびびらしといて何もせずに帰りました。
 次の日の仕事の時、藤田は僕に開口1番「大村! 聞いてくれよ! うちに幽霊が出たんだ! どうりで条件の割に家賃が安いと思ったんだよ! 怖いから今日俺の家に泊まってくれよ!」と言ってきました。僕は笑いをこらえながら言われるまま藤田の家に泊まることにしました。部屋に上がると、出窓の内側に茶碗にいっぱいの塩が盛ってあったのです。うちの藤田、あ、愛くるしい!

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「アッチョンブリケな日々」はお笑い芸人の大村朋宏さんが、静岡新聞の毎月第3月曜日夕刊の「情熱細胞」に連載しているコラムです。

◆プロフィール 大村朋宏(おおむら・ともひろ) 1998年に結成したお笑いコンビ「トータルテンボス」のボケ担当。2006年「第6回M-1グランプリ」決勝5位の実力を持つ。沼津東高出身。32歳。
◆お知らせ トータルテンボス・大村さんへのメッセージは〒422―8670 静岡新聞社編集局「情熱細胞」係まで。Eメール(jonetsu@shizushin.com)やファクス<054(286)5944>でも受け付けています。

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