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トータルテンボス大村の「アッチョンブリケな日々」

犬の気持ち

2009/04/20
 僕は犬を飼っています。犬種はミニチュアダックスフントです。チョコ色です。とてもかわいいです。小さいです。おとなしいです。臆病です。でも、名前は「ギャング」です。「名前負け」を通り越して「名前惨敗」です。いや、戦ってももらえない「名前不戦敗」です。そんなギャングは僕のことが大好きなのです。僕が家に帰ると、クンクン言いながら尻尾をブルンブルン振って僕に飛び掛かってきてペロペロします。
 数年前、「タカラ」から「バウリンガル」という機械が発売されたのを皆さんはご存じでしょうか? 犬の気持ちが分かるという画期的な機械です。犬がほえた時の声帯の震えで、その時の感情が分かるという代物なのです。ですから犬の首輪にバウリンガル本体をくっつけておくと、犬が鳴く度に、もう1つのポケベルみたいな機械に「お腹が空いたよ」とか「寂しいよ」とか、犬の気持ちが表示されるのです。値段は15000円くらいするので、信ぴょう性はかなり高い機械です。
 僕はそのバウリンガルを発売当初、真っ先に購入しました。どれだけギャングに愛されているかを確認したかったからです。さっそく、ギャングの首輪にバウリンガルを設置し、僕は仕事に出かけました。その日の仕事は終始浮ついていました。早く帰りたかったからです。仕事を終え帰宅すると、案の定ギャングは僕に飛び掛かってきました。クンクン言ってます。僕は今だ! と思いすぐにそのもう1つのポケベルみたいなやつを手に取りました。しかし、そこに表示されていた言葉はあろうことか「ケンカなら買うぜ!」でした。僕は膝から崩れ落ちました。そんなこと思ってたのかよ!
 その日以来、バウリンガルはホコリをかぶっております。動物の気持ちを言葉にして知ろうなどという人間のエゴが招いた悲劇でした。

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「アッチョンブリケな日々」はお笑い芸人の大村朋宏さんが、静岡新聞の毎月第3火曜日夕刊の「情熱細胞」に連載しているコラムです。

◆プロフィール 大村朋宏(おおむら・ともひろ) 1998年に結成したお笑いコンビ「トータルテンボス」のボケ担当。2007年「第7回M-1グランプリ」準優勝の実力を持つ。沼津東高出身。34歳。
◆お知らせ トータルテンボス・大村さんへのメッセージは〒422―8670 静岡新聞社編集局「情熱細胞」係まで。Eメール( jonetsu@shizushin.com )やファクス<054(286)5944>でも受け付けています。

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