Jリーグ1部(J1)第14節第2日(10日・小瀬スポーツ公園陸上競技場ほか=2試合)は、磐田が前田の2ゴールなどで甲府に6―1で大勝し、連敗を3で止めた。磐田は勝ち点21の9位で、甲府は14位のまま。
(1)小瀬
磐田7勝7敗(21) 6(2―0 4―1)1 甲府4勝2分け8敗(14)
▽得点者【磐】前田2(2)太田2(2)菊地(1)ファブリシオ(2)【甲】増嶋(3)
▽観衆 11389人
【評】磐田は今季最多得点を奪って甲府を下し、連敗を3で止めた。
序盤こそ動きが鈍かった磐田だが、前半17分、前田の先制点でリズムをつかんだ。いい形で甲府陣内に攻め込むと、21分、前田のキープから、左サイドに抜け出した船谷の折り返しを太田が鮮やかにけり込んで突き放した。
後半も磐田の攻撃は止まらなかった。11分、パスカットから菊地がドリブルシュートを突き刺すと、ファブリシオ、太田が得点を重ねてリードを広げ、32分には前田が自身2点目を頭で決めた。前半同様、危うい場面も川口の好セーブなどでしのいでいたが、終了間際にCKの2次攻撃から1点を返されて完封はならなかった。
“前田効果”、連敗止める
帰ってきたエースFW、前田遼一の2ゴール1アシストの活躍が、連敗中のよどんだ空気を吹き飛ばした。昨年11月の清水戦の得点から6カ月半ぶりとなる得点で先制すると、2点目の起点にもなった。前線でボールをうまく引き出してキープ。動き出しに周囲も連動するなど、まさに“前田効果”だった。
今季の始動直後に右ひざ半月板を損傷して開幕から戦列離脱。手術後の厳しいリハビリを終えて、ようやく前節の新潟戦で途中出場を果たした。しかし、黒星でチームは3連敗。悔しさをにじませると、「点を取って勝ちたい。積極的に動きたい」と気合を入れて甲府戦に臨んでいた。
「プレーは決して良くない。起点になることを考えた」と謙そんしたが、動きはスムーズで、先制点も鮮やかだった。「コウタ(上田)がうまく抜け出した」とゴール前にうまく走り込むと左足でジャストミート。この先制点でチームの勢いは加速。前線でキープできる、中盤も押し上げて連動した攻めも生まれた。久々の大勝に守護神の川口も「前田が入り攻めのバリエーションも増え、チームをけん引する姿勢が勝利に結び付いた」と評価した。
しかし、前田は「2点は出来過ぎ。勝ち続けるためにはまだまだ」と満足はしていない。川口も「若手のボールを奪いに行く必死さも出ていたが、反省を忘れてはいけない。本当の実力ではない」とぴしゃり。大勝で気も緩みがちになるだけに、「得失点のマイナスを返せたのに」と終盤に失点した弱さを指摘した。
太田が初ゴール
○…磐田の切り込み隊長、MF太田吉彰が今季初ゴールを決めた。
アシストは重ねながらもゴールがなかなか生まれなかった。FW起用が多く、勝利のためにも得点へのこだわりを口にしていただけに、「早く1点取りたかったが、だいぶ遅かった。1点目はいいボールを出してくれて落ち着いて決めるだけだった」と待望のゴールに笑顔もはじけた。
誕生日の前日に奪った得点。「イブのゴールは友達にも言われていた。ここで取れて良かった」とにやり。それも2ゴールとあって言葉も滑らか。だが、チームは連敗脱出しただけで、「次に勝たないと意味がない。この勢いを維持していかないと。前田さんとのいい関係を続けていければ、自分も生きてくる」と気を引き締めた。