バレーボールのプレミアリーグ男子決勝ラウンド最終日は5日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで決勝、3位決定戦を行い、東レがパナソニックに1―3で敗れ、3季ぶり2度目のリーグ優勝を逃した。パナソニックは初優勝。最高殊勲選手にはパナソニックの山本隆弘、ベスト6と敢闘賞に東レからは篠田歩が選ばれた。
東レは第1セットを失った後、レアンドロの強打で第2セットを奪い返すが、その後はパナソニックのフェリッペ、山本の両アタッカーのスパイクを止められず、連続でセットを失い、力尽きた。
▽決勝
パナソニック 3(25―17 20―25 25―20 25―21)1 東レ
最後まで流れつかみきれず
バレーボールはいかに流れを引き寄せるかが重要になるスポーツといわれる。結果的に東レは最後まで流れを引き寄せることができなった。
パナソニックに勢いを付けたのは、フェリッペ、山本の両大砲。フェリッペは第1セットで連続サービスポイントを決めるなど、大車輪の活躍。MVPを獲得した山本も決定率50%とライトから力強いスパイクをコートに決め続けた。
「山本とフェリッペをいかにつぶすかがカギ」と試合前に語っていた主将の篠田。2人への警戒はチームとしての合意事項だったが、サーブで相手守備を崩せず、攻撃の芽をつむことができなかった。一方、攻撃ではレアンドロに頼る単調な展開に終始。「相手サーブに崩された」と富松。セッターにきれいなボールを返せないことで速攻が使えず、レアンドロのオープン攻撃に頼るチームの悪い癖が出てしまった。
2季連続の決勝敗退に矢島監督も悔しさを隠さなかった。「個人個人の技術の差を感じた。気持ちは上下があるが、技術はいつでも崩れない。個人のレベルを上げないと壁は崩せない」と厳しく指摘した。
何も得るものがなかった訳ではない。第2セットを奪い返した場面では、富松が足でレシーブするなど、チームの持ち味である粘りを見せた。決勝ラウンドもレギュラーリーグ3位ながら、1位通過し、セミファイナルでは昨年決勝で敗れたサントリーを撃破した。「リーグ終盤から決勝ラウンドまで選手はよく頑張ったと思う」と指揮官。得たものと悔しさをバネに、チームは来季の雪辱を誓う。
敢闘賞獲得も喜びない篠田
○…チーム唯一のベスト6に輝き、敢闘賞も獲得した主将の篠田だったが、チームの敗退に個人の喜びはなかった。
主将として迎えた3季目のリーグ。レギュラーリーグではリーグ8位となる63ブロックを決めるなどプレーでチームを引っ張った。「勝手にキャプテンをやってるだけで、みんなが担ぎ上げてくれる」と謙そんするが、プレー中の声掛けなど精神面でも中心になっている。
それだけにチームに向ける目線は厳しい。「サーブレシーブが崩れた時にレアンドロ1本でいくのに限界を感じた。変えていかないと」。優勝に対する思いが強いだけに、課題を見いだすのも早かった。
5月には全日本選手権が控える。「ミーティングで修正していきたい」。試合の悔しさは試合でぶつける決意だ。